最近いろんなところで腸内細菌の話題を目にします。
デブ菌がいるとか?便秘や下痢などいろんな機能障害を起こすとか?大腸癌の問題とか?
それに対していろんな食事療法や生活療法が取り上げられています。
しかし医学的に見ても、とっても不思議です
その例として大腸の外科手術の前処置があります。
大腸の手術をする際に、術前に腸の中を出来るだけ綺麗にします。なぜなら腸内にはたくさんの細菌がいるため、もし腸液がお腹の中に大量に漏れると術後、腹腔内に腸内細菌が感染を引き起こしてしまうからです。
昔は下剤と共に何種類の抗生剤を内服してもらい腸内細菌の数を減らしていたのですが、少し前から腸内を綺麗にウォッシュアウトする下剤が使われるようななって、それだけで菌量が激減することがわかりました。
つまり下剤のみで腸内がクリーンアップ、細菌叢がリセットされるのですが、しばらくするとまた直ぐに腸内細菌が増殖してまた元に戻ってしまうのです。
そしてまた腸内細菌は無限に増殖するわけではなく、ある一定のところでバランスを取っています。
それは宿主の環境の要因かもしれないし、細菌同士で調整し合っているのかもしれません
このメカニズムは本当に不思議です
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